gene46では、個体を表現するジェネレーティブモデルとして「線描画(Line Art)」と「モザイク(Mosaic Art)」の2種類のモードを搭載しています。一見するとグラフィカルな違いだけに見えますが、プログラム的なDNAデータ(表現型を司るパラメータ)の構成は大きく異なります。
それぞれのDNA構造について技術的な視点で解説します。
1. 線描画(Line)のDNA構造
線描画のDNAは、「ストローク(軌跡)をどう描くか」を定義した動的数値パラメータの配列です。個体ごとに、最大数十個の線分やベジェ曲線データを持っています。
線画DNAに含まれる主なパラメータ
- 制御点(Control Points): 曲線の通り道となるx, y座標値。
- 曲率・テンション(Curvature): 線がどれくらい急に曲がるか、滑らかな曲線か直線か。
- 色情報(Color / Alpha): RGBカラーコードおよび線の透明度。
- 太さ(Width): 描画される線のピクセル幅。
これらの数値配列が一様交叉や突然変異を起こすことで、「鋭い針のような白線が集まったトゲトゲした形状」から「パステルカラーの柔らかい渦巻模様」まで多様なパターンが生み出されます。
2. モザイク(Mosaic)のDNA構造
一方、モザイクモードは「グリッド(マトリクス)状の色値や周波数パターン」をDNAとして持ちます。モザイクDNAは数学的なテクスチャパターン生成関数をベースに構築されています。
モザイクDNAに含まれる主なパラメータ
- グリッドカラー配列: 16×16や32×32のカラーマトリクスデータ。
- 数式パラメータ: サイン波、コサイン波などのノイズ関数の振幅、周波数、位相パラメータ。これにより、単なるドット絵ではなく滑らかなグラデーションや幾何学的なタイルパターンが形成されます。
- シンメトリー遺伝子: 左右対称、上下対称、または回転対称などを強制するフラグパラメータ。
3. プレイスタイルへの影響
線描画は「生物的、有機的なカーブや渦巻き」に進化しやすく、モザイクは「アイコン、紋章、電子回路のチップのような幾何学的デジタルパターン」に進化しやすい特徴があります。あなたがどのような美的デザインを目指すかに合わせて、スレッド作成時に適切なDNA形式を選択してみてください。
この記事の執筆・監修
gene46 運営・開発チーム (GA研究ユニット)
遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた自律進化型ジェネレーティブアートの挙動および最適化について研究・開発を行っているプロジェクトチームです。ゲーム開発と計算機科学の境界線上で活動しています。